モニタリングのポイントは?
モニタリングとフィードバックを一連の流れとして実施することが重要
モニタリングチェックは、ただ音声を聞いてチェックするだけではありません。
まず、目的の異なるコールが混在するセンターでは、全種類の音声を録音し、評価することが必要です。また、評価がわかれやすい項目や、イレギュラーな事例が出た場合はその都度採点方法について検討し、チェックシートに修正を加え、評価者や評価順序による誤差を防いでください。
コールセンターの担当者が状況をよく把握している場合、モニタリングによって驚くような結果が出てくることはありません。しかし、現場では当たり前に見えていた問題点や、それまで見失っていた指導ポイントを明らかにし、オペレーションの方向付けを行うことができます。
モニタリングに劣らず重要なのがフィードバックです。モニタリングの成否はフィードバックにかかっていると言っても過言ではありません。スーパーバイザーからエージェントへモニタリングチェックシートを確実にフィードバックして初めて課題を共有することができるのです。
また、モニタリングチェックの結果、場合によっては、コールの基本方針など重要な部分を転換することもあります。そうした場合、フィードバックでコミュニケーターに方針転換について伝えなければなりません。
しかし、「なぜ」「どういう方向に」転換するのかを徹底的に説明し、具体的な対応方法を示さなければ現場が混乱します。例えば、「顧客視点」とは何か、これから目指す顧客対応はどういうものか、なぜそうした方向を目指すかといった内容から始まり、実際のコールについて演習を中心とした研修や指導も実施することもあります。
モニタリングチェックの結果を反映した研修であれば、自分のスタイルが既にできあがっているベテランコミュニケーターにも、深い理解が得られるケースも多く、その意味でもモニタリングチェックは有効です。なお、、モニタリングチェックは一回きりでは効果がないため、モニタリングチェック→フォローアップというプログラムの継続を考え実践しましょう。