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スクリプト読本

7. ミステリーコールで「トーク」のサンプル収集

競合他社の応対を聞いたことはありますか?
スクリプト作成の事前準備として、業界動向を探るため、競合他社にミステリーコールを実施することも有効です。

(1) ミステリーコールで「トーク」のサンプル収集

スクリプトの作成準備では、具体的なトークのイメージを固めることが重要です。そのため、他社の応対をリサーチすることも有効です。例えば、類似の商品・サービスを扱う競合他社に電話をしてみて、どのように説明するのか、提案をしてくるのか否か、等を探るのです。

良い応対があれば、それらを分析し、どういった会話の流れなのか、どういった説明が魅力的なのかを分析します。具体的には、声や言葉遣いなどの基本的な部分から、顧客への応対方法やトーク内容など細かい部分を検証してみましょう。そうすると、スクリプトを作成するにあたって重視する点も見え、すでにオペレーションを行っている場合には修正点が明らかになることが多いはずです。

ここで分析された目指すべきコールのイメージは、スクリプト作成のみならず、管理者間での情報共有にも役にたちます。コールセンターのオペレーションの場では、業界動向や競合他社の動きまで目を配ることが難しいですが、他社の応対を「こんな感じ」と聞かせ、意識を共有させる方が感覚的に理解しやすいのです。その上で、自分たちのセンターの強みと弱みを探ることも意義があるでしょう。

(2) 文字起こしによる可視化

音声から着目したい説明部分を文字化することを「文字起こし」といいます。最近では、システムによって会話をしている際にリアルタイムに文字化される機能もあります。以下は、文字起こしのイメージですが、お客さまとコミュニケーターの双方の会話をまとめます。

その際に改善したい部分は青く、よいものには赤くなどの色付けをしながら整理をしていきます。このようにまとめていくと、具体的な改善点が発見しやすく、また何よりも質の高い説明はスクリプト作成の参考にできます。

上記のミステリーコールによる他社の応対を調べる際にも、着目すべき点があればこのようにまとめておくとよいでしょう。

<わかりづらい説明(例)>

お客さま コミュニケーター 着目点
すみません、そちらの○○の購入を考えているんですけど、ちょっと教えてほしいことがあって電話しました。
かしこまりました。ご質問はどのようなことでしょうか。 ・お礼なし
今年の新しいバージョンのものは、IoT△△というボタンがついているようなのですが、これってどういう機能ですか?
えー、IoT△△ですね。。。少々お待ち下さい。(保留) ・知識不足
・保留動作が雑
おまたせしました。そうですね、そのボタンを押しておくと、外出先からスマホで操作ができる、という機能です。
まあ、実際のところ、まだ新しい機能なので、できることが、少し限定されているんですけども。。。
お客さまはスマホは使っていますか?
・わかりづらい
・否定的な言い方
・意図不明な質問
はい、スマホです。
では、いいかもしれませんね。 ・あいまいな返事
はあ、、、。その限定の機能って、例えば、どういうものでしょうか。
例えば、外出先から電源を入れたりすることができます。
ただ、オンオフだけで、その他の××などは操作できないんですけども。。。
・否定表現

<魅力的な説明(例)>

お客さま コミュニケーター 着目点
すみません、そちらの○○を買ったのですが、ちょっと使い方を教えてもらえますか。
かしこまりました。このたびはお求めいただきまして、誠にありがとうございます!
リモコンの△△というボタンですが、これはなんですか?
リモコンのボタンについてですね、こちらは××のボタンで、これを押しておいていただくと、***といった状態となります。
長時間連続して使われる方にはおすすめの機能なのですが、お客さまは、一日のうちにだいたい何時間ぐらい使用されますか?
・積極的に質問
ほぼ一日中つけています。
さようでございますか!
そういうことでしたら、ぜひ、この機能をお使いいだきますと、省エネモードとなり、電気代なども節約になります。
・商品メリット訴求
わかりました!
最近の商品って、色々と機能がついているようですけど、そういうのに詳しくなくて、全然ついていけなくって・・・。
いえいえ、よくわかります!
リモコンはボタンがいっぱいで、わかりづらいですよね。
私もこのような仕事をしていますが、新しい機種は覚えるのが大変です(笑)。
・同調
・共感
そうですか。プロの人もそうなんですね。
新しくお求めいただいたばかりとのことですので、わからないことがありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
お客さまの機種は一番ハイスペックなものですので、ぜひその良さを実感いただければと思います。
・気遣い
・企業としての思い
ああ、ありがとうございます。
では、使ってみてわからないことがあったら、また電話させてもらいますね。

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