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モニタリング読本(基礎編)

5. モニタリング改善の取り組み事例1

モニタリング業務の見直し事例をご紹介します。
ある中古車販売会社さまでは、コールセンターをビジネス拡大の基盤と考え、応対品質向上のため、モニタリング業務の改善に着手しました。

(1)モニタリングの事例のご紹介

コールセンターのモニタリングにおける応対品質の見直しに関する事例をご説明します。この事例は顧客接点の重要性に着目し、マーケティング戦略の見直し、顧客データの整備、コールセンターの立ち上げに取り組んできたある中古車販売会社さまの事例です。

この企業におけるコールセンターは車輌買い取りの受付において、非常に重要なポジションを占めていました。車輌買い取りはビジネスの基盤であるため、業績拡大を目指して、センターの応対品質の向上を図りたいとしていました。当社ではモニタリング業務の改善をお手伝いしました。

まず、モニタリングの見直しにあたり、まずはコールセンターの責任者の方々とミーティングを行い、同社のビジネスプロセスやと業界全体の特色、コールセンターの果たす役割について詳しくヒアリングしました。

その結果、中古車販売業界では、買い取り価格は車種やグレードによりある程度の幅の中で決められていることと、顧客は複数の会社に同時に買い取り価格の査定を依頼することが多いことがわかりました。

つまり、買い取りサービスでの差別化は難しく、顧客はわずかな価格差とコンタクトした際のタイミングや印象で売り先を決定しており、顧客対応の良し悪しが他社との差をつける重要なポイントになっていました。こうしたミーティングの結果、買い取り価格査定のアポイント獲得という至上命題に向けて、応対品質の向上とセンターのレベルアップを目指すことになりました。

(2)モニタリングシートはフィードバックを意識して設計

センターのビジョンが固まった後の、具体的なモニタリングシートの作成では、スーパーバイザーがモニタリング業務を担当することを想定しました。それは、①目指すべき応対が明確である、②評価項目がでわかりやすく採点しやすい、③コミュニケーターにフィードバックする際に使いやすいフォーマット、という3点を重視しました。

それまでも同センターではモニタリングシートを使って品質を評価してきましたが、その内容に修正が必要でした。例えば、声のトーン評価という項目で、「明るく元気な声」が設定されていました。その項目自体に悪いわけではなく、一般的に使われる基準でもありますが、弊社からの事前のモニタリングチェックでは「話し方が友達同士のような印象でカジュアルすぎる」との指摘をしていました。

恐らく、コミュニケーターがその項目名を照らした際にイメージしたのがそのようなフレンドリーな話し方だったのでしょう。ただ、お金に関する会話をするのにそのような話し方は軽い印象でやや違和感がありました。そのため、その課題を解決するために、評価項目ではあえて「信頼感が感じられる声」という表記に変更しました。このように、具体的な表記を見直して矯正につなげています。

(3)モニタリングシートは未来永劫使い続けられるものではない

このように、モニタリングシートは、センターが求められていることと、現在の課題をもとに作成をしていきます。また、モニタリングシートは、一度作成したら未来永劫使い続けられるものではありません。

オペレーションは日々変化し、センターの人員も変わります。コールの内容自体や目標の設定も会社の状況によって大きく変化するため、常にひとつ上のレベルを目指してオペレーションを行っていくためにも、モニタリングシートの定期的な見直し必要です。

モニタリングシートが完成すると、いよいよチェックの実施に入ります。同社のコールセンターでは、チームごとに目的の異なるコールを担当していたこともあり、評価がわかれやすい項目や、イレギュラーな現象が発生すると、その都度採点方法について検討し、チェックシートに修正を加えて、評価者による誤差を防ぎました。

『応対品質の向上』の詳細はこちら

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