アウトバウンドの共通言語化を目的に
株式会社アイリックコーポレーション
営業統括本部 営業企画推進本部 部長 兼
コンタクトセンター長
田中 佳代子さま
実施したサービス:
コンタクトセンターについて
本日はお時間をいただきありがとうございます。まず、御社の企業理念と事業についてお伺いできますか。
田中
こちらこそ、お話の機会をいただき感謝しております。弊社は1999年に来店型保険ショップ「保険クリニック」を開設し、直営店・FC店で合計281店舗の運営を行っています。(※2024年11月11日現在)
企業理念の柱として「三者利益の共存」があり、お客様、保険会社、そして私たち代理店の三者が共に利益を共有し、成長することを大切にしています。保険はとても複雑な商品で、専門的な知識も必要です。そのため、単にお客様のニーズだけを重視するのではなく、私たち代理店が正しい情報を提供しつつ、お客様の意向・ニーズを汲み取り安心して商品をお選びいただけるよう努めています。
石橋
貴社のコンタクトセンターについても教えていただけますか。
田中
コンタクトセンターは、まさにこの理念をお客様に体現するための大切な窓口です。私たちは、保険という商品を単に販売するだけではなく、お客様の人生やリスクに寄り添いながら、適切なサポートを提供することを使命としています。特に、インバウンド業務ではお客様からの、ご予約、お問い合わせに対応し、アウトバウンド業務では定期的にご契約内容を確認していただくご案内をしています。保険は内容が難しいこともあり、お客様がご契約内容をしっかりと理解されていないと、いざというときに手続きをスムーズに進められない可能性もあります。ですから、普段から丁寧にコミュニケーションを取り、安心していただける関係づくりを心がけています。
研修を企画するに至った経緯
先日、コンタクトセンター向けのアウトバウンド研修をご依頼いただきましたが、今回研修を企画された背景を教えていただけますか。
田中
以前からコールセンター業務にばらつきがあり、特に対応の一貫性に課題を感じていました。スタッフがそれぞれのやり方で顧客対応を行っていたため、会社全体としてのサービス品質に差が出てしまうことがありました。そこで、応対の基準を統一し、品質を向上させるために研修の導入を決めました。
石橋
研修では「共通言語化」をした上で具体的なやり方を学びたい、というリクエストをいただいていましたが、研修後に変化はありましたか。
田中
石橋さんの研修は、知識の習得に留まらず、スタッフが実際の業務で使えるスキルを身につけられる点がよかったです。具体的な事例を交えながら顧客対応のポイントを丁寧に指導していただき、非常に実践的でした。
田中
研修後は、共通言語ができたことでチーム全体の業務効率が大きく向上しました。同じ用語を使うことで情報伝達がスムーズになり、意思疎通の精度も上がっています。特にアウトバウンド業務では、スタッフが自信を持ってお客様にアプローチできるようになり、成果にもつながっています。
石橋
その後の変化をお聞きできて、安心いたしました。
株式会社 boosterを選んだ理由
石橋
前からお聞きしたかったのですが、初めてご連絡をいただいた際、すでに弊社に研修を依頼することを決めておられたようでしたが、どのあたりをご評価いただいていたのでしょうか。
田中
10年ほど前のことですが、私はある生命保険会社様で外部講師として「ヒアリング研修」を担当していた際、石橋さんが私の前の研修パートの「電話応対研修」を担当されていました。当時は直接お会いする機会はなかったのですが、石橋さんの研修を受けた方々が非常に高い意識を持ち、技術がしっかりと定着していることに驚きました。同じ研修に携わる者として、学習内容の「定着」の難しさはよく理解しています。また、その時に使用されていたカード型の研修テキストが、わかりやすく、実践に活用しやすい点も印象に残っていました。
石橋
スキルカードですね。電話応対は「わかる」と「できる」の間に大きな差があるため、日々の業務の中で使える教育ツールが必要と考え、あのはがきサイズの教材を開発しました。今回も貴社の研修で活用し、受講者の皆様からも好評をいただけたようで何よりです。
石橋
あの当時の研修対象者は生命保険や電話応対の経験がない方ばかりで、どうやって動機づけを行い、実践力をつけていただくかは工夫が必要だったことを思い出します。
田中
今回はアウトバウンド研修をお願いしましたが、アウトバウンドにはインバウンドとは違った特有の難しさがあると感じています。インバウンドの教育は社内で対応できるとしても、アウトバウンドは心構えからやり方まで特別な指導が必要です。そうした点で、経験豊富な石橋さんにお願いしたいと考えておりました。
石橋
ありがとうございます。たしかに、電話応対の業務はインバウンドとアウトバウンドで特性が大きく異なり、アウトバウンドには苦手意識を持つ方も多いかと思います。その苦手意識を軽減し、業務を論理的に理解したうえで、スキルを身につけていただけるよう研修でサポートいたしました。
コンタクトセンターの今後の展望
コンタクトセンターの今後の展望についてお聞かせください。
田中
現在、インバウンドは来店予約などの受付業務が中心ですが、電話で概要を尋ねたいというお客様も増えてきているため、今後は知識力をさらに高め、問い合わせ対応の範囲を広げることで、総合受付のような対応を目指していきたいと考えています。また、アウトバウンドでは、お客様の状況の変化をしっかりと把握し、ご安心いただけるような保全活動を強化する方向で進めていきたいと思っています。
石橋
アウトバウンドにおいては、スクリプトが大変重要ですね。しかし、スクリプト作成は非常に手間がかかり、労力も必要です。先日の研修では、説明方法や具体的な内容に少し踏み込みましたが、時間がもう少しあれば、スクリプトの土台をさらに固めるお手伝いもできたのではと感じました。
田中
おっしゃるとおりです。スタッフも多忙なため、スクリプト作成については石橋さんのご協力をお願いするのが良いかもしれません。
石橋
ぜひ、その際はお声かけください!
boosterは「壁打ちの相手」
最後に、boosterを一言で表すとどんな会社でしょうか?
田中
一言でいうと、「壁打ちの相手」ですね。壁となってしっかり向き合ってくれる相手だからこそ、安心して考えをぶつけられますし、必ず納得のいく回答を返してくれます。そんな会社とは、長くお付き合いができるものです。boosterさんには、まさにそうした信頼を感じています。
石橋
ありがとうございます!これからも「壁打ちの相手」としてしっかり受け止め、お役に立てるよう最善を尽くしていきます。お互いに成長しながら、引き続きお手伝いできることを楽しみにしています。
田中
こちらこそ、引き続きよろしくお願いします。
インタビューを終えて
今回のインタビューでは、先日ご依頼いただいた研修だけでなく、10年以上前の業務についても振り返り、その成果や意義を再確認する貴重な機会をいただきました。田中さまよりいただいた温かいお言葉や期待の声に、身の引き締まる思いでいっぱいです。これからも品質と成果の向上に向け、さらに精進してまいります。田中さま、このたびはご多忙のなか貴重なお話をお聞かせいただき、心より感謝申し上げます。
インタビュー実施日:2024年10月
三菱電機株式会社 公式サイト
https://www.irrc.co.jp/
インタビュア:株式会社booster 石橋由佳