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事例

委託会社任せの運営からの早期脱却を目指し、品質改善に向けた調査を。

生花販売およびフラワーギフト通販会社さま

業界
サービス
センター概要
フラワーギフトに関する相談や注文、また全国にある店舗に関する問い合わせまで幅広い内容に対応している。
実施サービス

ミステリーコール調査

応対品質の向上

背景・課題

アウトソーサーからの品質レポートに疑念を感じる。

本事例でご紹介する生花販売会社さまは、全国に実店舗をチェーン展開すると共に、通信販売によるフラワーギフトをビジネスの基盤として展開されています。コールセンターは、お客さまからのフラワーギフトに関する相談や注文などを中心に対応しており、運営はコールセンター運営代行会社(以下、アウトソーサー)に委託をしていました。

そのようななか、コールセンターの応対品質向上を目的とし、ミステリーコール調査のご相談をいただきました。経緯をお伺いすると、「長年、コールセンターを運営しているなかで、大きなクレームや事故が起きているわけではないが、応対品質には課題があると考えている。

しかし、アウトソーサーからの定期的なモニタリング評価は常に高い結果で、実態を反映していないのではないか。また、アウトソーサへ品質向上にむけた施策検討を求めても、満足な提案が得られない状況もあり、一度、第三者の公正な評価を得て、改善の方向性を探りたい」とのことでした。

取り組み

ミステリーコール調査で客観的かつ公正な品質レベルの把握を。

ミステリーコール調査では、自社コールセンターの品質レベルの把握と同時に、同業他社動向も探ることになりました。調査設計時には、対象窓口/コールシナリオ(お客さまとして電話をする際のシナリオ)/評価指標などを定めますが、このときは特にコールシナリオに注力しました。

フラワーギフトには、カタログオーダー/カスタムオーダーの2種類がありますが、応対として難しいのは後者です。お客さまがお知り合いやご友人にお花を贈る際は、お祝いやお悔やみ、感謝の意を伝えたい時など、さまざまなシーンがあります。ご予算やお好みも幅広く、日用品を買うのとは違い、お客さまの思いが強い場合もあるため、ニーズの把握が重要となります。

今回の調査では、実際の購入まで行うカスタムオーダーと一般的な問い合わせの2種のシーンに絞り込み、細かくコールシナリオを組み立てました。特に、カスタムオーダーについては、目的や予算、形態(花束かアレンジメントか)や花材、色やデザインを予め設定し、それらがコールセンターとの対話でどのようにヒアリングされるのかを探ることにしました。

調査で明らかになった結果は、クライアントご担当者さまの当初懸念していたとおりでした。センター全体の品質レベルは、クライアントのブランドにふさわしい品質には足りていない印象でした。コミュニケーターごとのスキルレベルの差がとても大きく、応対の仕方(質問の内容や順序)も異なっているという点も課題としてクローズアップされました。

調査の過程では、電話に出たコミュニケーターの経験年数まではわかりませんが、その後、品質レベルの低い層はいわゆるベテランであることが判明しました。彼らの応対は手際は良いものの、感謝の気持ちがあまり感じられず、どことなく事務的で、決して相談しやすい相手にはうつらない印象でした。

「ライティングスキル」も合わせて調査。

することができました。そこで、弊社からは、「ライティングスキル」の調査も合わせて実施することをご提案いたしました。具体的には、電話で伝えた内容とシステム登録された情報を照らし合わせ、お客さまのイメージ通りの商品かどうかを確認しました。いくらヒアリングが充実していても、それらが最終的に正確に入力されていないと、お客さまのイメージどおりの商品を作ることはできません。

最近では、お花を受け取った人がお礼のメールに写真を添付することも多く、それを見た送り主がイメージ違いと感じることも少なくないようです。お客さまがその感想を、インターネットの「お客さまの声」欄やブログなどに書き込むことも多いため、マイナス評価等でビジネス上のダメージとならないよう、ライティングスキルも向上させる必要があります。

ライティングスキル調査の結果は、応対品質と同様でした。品質レベルの低い担当者が入力した情報は、極端に簡略化されていたのです。クライアントご担当者さまにとっては、応対品質、ライティングスキルのどちらにも課題を抱えていたのが、センターを支えているベテラン層であったことはとても残念なことのようでした。

『ミステリーコール調査』の詳細はこちら

早急な品質改善をサポート。

ミステリーコール調査の結果、想像以上に課題があることがわかり、いかにスピード感を持って改善できるかを重点ポイントとし、弊社やアウトソーサー含め一丸となって以下の取り組みを進めました。

 ・オペレーションフロー(ヒアリングからシステム登録まで)の策定
 ・応対品質の管理のしくみとモニタリング基準の見直し
 ・アウトソーサーマネジメントの仕組みづくりとサポート 

『業務改善 応対品質の向上』の詳細はこちら

成果

アウトソーサー任せの運営からの脱却。

コールセンター業務をアウトソーシングしている場合、正確な応対品質を把握することは容易ではありません。また、クライアントの中にコールセンター運営に詳しい担当者がいないことも多く、「プロに任せているから大丈夫」となりがちです。しかし、お客さま満足やビジネスの観点からみると、しっかりと俯瞰してマネジメントすることが不可欠なのです。

本事例の最大の成果は、客観的に応対品質を把握することができ、またその結果をもとにアウトソーサーと正面から向き合えたことでしょう。具体的な根拠がなければ、改善への建設的な議論も難しくなりますが、調査結果をもとにアクションプランを作ることができれば、そこからはひとつずつ取り組みを進めるステージに入ることが可能となるのです。

ご担当者さまの声

社内異動でコールセンター配属になり、最初は右も左もわからないときに、インターネットで「コールセンターコラム」にたどりつき、ご相談したのがきっかけでした。今回は、「ライティングスキル」の調査を提案してもらったことで、想定以上の気づきを得ることができました。

調査結果は決して望ましいものではありませんでしたが、社内やアウトソーサーさんとの共通認識を持てることができた点が何よりもよかったと感じています。また、その後のコンサルティングでは、私たちが何年かかってもできなかった改善を数カ月間で進めていただけ、そのスピード感に驚かされました。

今後は、これらをいかに定着させていけるかが大事になるので、引き続き、現場と一丸となって取り組みを進めていきたいと思っています。

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