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事例

「アウトバウンド研修」を通じて、生命保険の窓口販売の支援を。

生命保険会社 A社さま

業界
金融・保険
センター概要
銀行や信用金庫などにむけて、生命保険の窓口販売の教育支援を行っている。
実施サービス

アウトバウンド研修

背景・課題

銀行や信用金庫が抱えるアウトバウンド業務にまつわる課題。

生命保険商品は、銀行や信用金庫などの金融機関の窓口でも販売されています。いわゆる、生命保険の「窓口販売」や「窓販」などといわれるものです。そのため、多くの生命保険会社では、銀行や信用金庫に対して、自社商品の販売促進を目的としてさまざまな支援活動を展開しています。

本事例でご紹介する生命保険会社さまでは、それらの活動の一貫として、 銀行や信用金庫の社員向けの教育も行っています。その際、内容によっては外部講師を招いて研修をすることもあり、今回の企画は、「アウトバウンド」をテーマにしたもので、弊社が講師を務めました。

生命保険会社さまが研修を企画するにあたって、銀行や信用金庫へのヒアリングを行ったところ、「ご来店もしくは、訪問のアポイント獲得を目的としたアウトバウンドを定期的に実施している。電話は入社間もない経験の浅い担当者がかけているが、スマホ世代ということもあり、電話応対に抵抗感があり、あまりうまくいっていない」との課題を話されていたそうです。

そのような背景から、研修ゴールを、「担当者の電話への苦手意識を軽減し、また確かな成果を獲得すること」と設定しました。また、研修は対象を変えて企画され、多数の銀行を集めての集合研修/個別の銀行に訪問しての研修/コロナ対応が必要な時期はオンライン研修と、複数回に渡って開催しました。

取り組み

研修では、アウトバウントの構造理解から。

アウトバウンドは、お客さまのニーズがないところから会話をスタートさせるといった特異なコミュニケーションで、非常に難易度の高い業務です。そのため、研修カリキュラムは、概念理解と実践力の向上のいずれをも重視した内容で組み立て、準備をしました。

アウトバウンドは、その全体構造を知ることが大切で、その部分への理解が浅いと、手応えがほとんど感じられずモチベーションが維持できなくなります。
例えば、100件の対象者リストに電話をする場合は、約半数がご不在などでコンタクトすることができません。そこで、リストは50件に減ります。50人の通話対象者がご在宅であったとしても、その全員が通話を承諾してくださることはなく、「いま、忙しい」、「必要ない」と断れるケースが発生します。そこをクリアし、お話することを了解いただけた時点ではじめて連絡した理由や具体的な提案をすることができるのです。

今回のアウトバウンドはご来店やご訪問のアポイント獲得が目的であるため、会話の最後にはイエスかノーかを確認することになります。このような構造となっているため、最終的な成果は5~10%の幅で落ち着くことがほとんどです。
この構造をあらかじめ理解できていないと、ひたすら見えない成果を負い続けているように感じ、モチベーションが保ちづらくなるのです。

アウトバウンドの心構えと実践力の強化をテーマに。

業務の特性上、孤独な作業になりがちなため、モチベーション維持は非常に重要なポイントです。元来、アポイント獲得型のアウトバウンドは構造的に5〜10%程度の獲得率となりますが、であるというこの事実をあらかじめ把握しておくことにより、モチベーションを失わずに業務に取り組むことが可能になります。それらの概念理解の学習のあと、実践力強化にテーマを移し、いかにお客さまに心を開いていただき、会話のキャッチボールができるかを目指しました。

実践力においては、アウトバウントに不可欠なスキル(技術)の習得が重要になります。電話応対に必要とされる一般的なスキルを学ぶのではなく、アウトバウントに特化し、必要なものを厳選した弊社オリジナルの『スキルカード』を通じてレクチャーしました。

今回のケースは一般事務職の担当者がオフィスから電話するため、コールセンターなどと違い、録音された音声で自分の会話を振り返り品質改善を行う機会がありません。電話回線を通した会話では、抑揚がなく平坦に聞こえたり、感情がなく事務的に聞こえがちです。そこで、電話という顔の見えないコミュニケーションにおいて、回線を通した自分の声のトーンや話し方がどのように変化するのかを知るため、ロールプレイングのやりとりを録音して振り返る反復練習を行いました。

成果

アウトバウンドへの不安が解消し、さらに、積極的かつ「感じの良い話し方」を身につける。

金融機関では正しい言葉遣いや話し癖などの会話のマナーを重要視する傾向があります。社会経験の少ない担当者にとっては、それが前提となると、不安が先立ち、消極的な態度になりがちです。
お客さまから「今日は寒いわね~」と電話口で言われた際、正しい言葉遣いを気にするあまり会話のキャッチボールをせずに短く受け答えがちです。

そのような業界ならではの特徴も踏まえて、研修では、あえてお客さまとの雑談力の強化も含めて練習を繰り返しました。ロールプレイングの場面では、最初は戸惑い、控えめだった担当者も練習を重ねるごとに自然な会話となり、最終的には、担当者ごとの個性あふれるやりとりも見られるようになりました。

研修を終える頃にはアウトバウンドへの漠然とした不安を和らげ、また、実際の応対力もぐんとアップさせることができました。

『アウトバウンド研修』の詳細はこちら

ご担当者さまの声

石橋さんには、さまざまな電話応対に関するプロジェクトにご参画いただいています。今回は、弊社の販売代理店である銀行向けの教育だったので、私たちはオブザーバーとしての参加でしたが、非常に楽しい内容で、今日からすぐに使えるスキルの研修だと感じました。 また、研修を重ねるごとに、都度細かくブラッシュアップされていたため、いつも新鮮な気持ちで勉強させていただくことができました。

今後は、受講していただいた銀行のご担当者さまには、「その後どう?なにか新しい電話の課題にぶつかってない?」など声をかけていきたいと思います。

現在、このアウトバウンド研修に関して多くの銀行さまより問い合わせをいただいております。やはり来店誘致や訪問アポイントを目的としたアウトバウンドに対して課題意識があるのだと実感し、今後、他の取り組みとも併せてご一緒できればと思っています。

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