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10."顧客の声"を営業戦略や商品開発へフィードバック

「モニタリング結果がマーケティング戦略へ」とどのように影響するのか。この難問について解説します。コールセンターは単独で存在することはなく、企業全体におけるセールスプロセスの一翼を担う事が多いのです。一般的なセールスプロセスをフック(メディアの内容や景品などレスポンスのきっかけとなるもの)と、フォローコールの内容が一致しない場合、効果は著しく下がります。

顧客は、「なぜ電話してきたの?景品の○○が欲しかっただけなのに...」とか、「××のサービスに問い合わせたのに、なぜ別の商品を勧められるの?」といった反応を見せるでしょう。こうした声を無視すると、顧客を怒らせてクレームに発展したり、最悪の場合は顧客を失ったりすることもあります。逆に、モニタリングによる顧客の声の分析をセールスプロセスに反映させれば、より効率的なマーケティング戦略を打ち出すことにつながります。

これは、モニタリングがコミュニケーターの声だけでなく顧客の声も合わせて聞いている点に負うところが大きいのです。ひところ「お客様の声を聴く」ということは、マーケティングにおいて大きなテーマでした。今まさに"声を聴く"モニタリングの結果があって、やっと営業戦略などに反映できるのです。

さらに、こうした顧客の声の吸い上げは、商品やサービスの訴求ポイントにまとめると、「認知獲得」→「理解促進」→「見込み客化」→「購入」→「再購入」といった流れがあります。この中で、コールセンターは顧客の個人情報の獲得以降、さまざまな役割を持ちます。

例えば、インバウンドでは問い合わせ対応や各種サポート、再注文の受け付けなどがあり、アウトバウンドでは資料を申し込んだ顧客へのフォローコール(追加説明、お勧め)、来店促進、新商品の説明、アポイントの獲得、購入お礼、アンケートといった活用シーンがあります。コールセンターは今や、セールス部隊の核となっていると言っても過言ではなく、適切な評価指標を設定すれば、その結果は社内で広く活用できます。

もう一つのモニタリング効果として、セールスプロセスが不適切な場合、コールセンターで得られる顧客の声の分析結果でその問題を発見できることも多々あるのです。例えば、雑誌やWebのレスポンスをリストにしたアウトバウンドコールは比較的多くの企業で実施されている手法で、その効果も認められていますが、レスポンスの策定にも活かすことが可能です。

顧客はコミュニケーターとのコミュニケーションで、その企業とサービスに関連する要望・不満をコミュニケーターにぶつけることが多いのです。企業と直接話ができるチャネルは限られているためです。顧客がどんなサービスを求めているか、またはどんな不安を持っているかを適切にすくい上げることは大きなビジネスチャンスにつながります。

一例として、ある企業のサービスに関する質問を受け付けるセンターの事例を紹介しましょう。そのセンターでは立ち上げ当初、提供できるサービス範囲に制限があり、顧客の問題に十分な解決策の案内ができませんでした。結局、「案内できない」ことを説明する方法やスクリプトに工夫を凝らすなど、コール時間を短縮させることだけに注力していました。

センター責任者は、モニタリングによって多く寄せられている問い合わせ内容を分析し、新商品の開発・販売に反映させることを会社に提案しました。そうしたところ、非常に好評を博す商品が生まれたのです。その過程で、商品に関する要望やクレームの電話がほとんどなくなるという効果もありました。

このように、モニタリング結果は、しかるべき立場の人間が適切に評価することで、商品開発などに活かすことも可能になり、結果をセンター内だけに留めていてはその効果は半減してしまいます。

上記の例では、センター責任者が営業統括を兼ねており、幅広い視点と権限を持っていたため、良い結果につなげることができました。モニタリングは適切なタイミングで、社内のさまざまな部署への情報共有を行うことが望ましく、結果報告を「誰と」「どのタイミングで」共有するのか等慎重に検討・計画することが重要です。

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