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9.効果を最大化する!モニタリングの実践

モニタリングの効果は、明確な課題抽出と評価基準の策定によって広がります。その概要は

1)スタッフ管理への貢献
2)オペレーションツールの改善
3)人材採用/教育計画への影響

この3段階に分けることができます。

その効果とは、それぞれの立場--センター長、品質管理者、SV、コミュニケーターによって違うため結果の活用方法には熟慮が必要です。

センタービジョンを明確にし、具体的な評価指標を策定するなどといった適切なステップを踏んだモニタリングの影響はセンター内にとどまらず、マーケティング戦略への影響や商品・サービスの訴求ポイント策定にまで至ることがあります。こうした幅広いモニタリングの効用を検証してみましょう。

モニタリングの効用がコミュニケーターに対するパフォーマンスチェックにすぎない、と考えてはいませんか。しかし、実際には事例のように事前の明確な課題抽出と評価基準の策定によって、モニタリングの活用範囲は大きく広がります。

具体的には、顧客獲得プロセスの見直しによる営業利益の貢献もあれば、マネジメントに影響し全社的CS向上に繋がるなどの効果もあります。モニタリングチェックによる効用について、センター運営への貢献の他、マーケティング戦略への影響や商品開発へのフィードバックまで俯瞰的視野で検証します。


スタッフ管理、ツール改善、人材計画:センター運営へ3つの貢献

まずはセンター運営におけるモニタリングの効果については、

1)スタッフ管理への貢献
2)オペレーションツールの改善
3)人材採用/教育計画への影響

この3つの段階に分けて説明しましょう。

1つめのスタッフ管理への貢献は、主にコミュニケーター個々のパフォーマンス管理を考えがちですが、モニタリングの効果として注視すべきことはそれだけではありません。定期的なモニタリングを行うことによる"グループ別の管理"。これこそが重要なのです。

一般的に、コールセンターではコミュニケーターを数人ずつのグループに分け、それをSVが管理することが多いでしょう。そのため、各SVの指導スキルによってグループごとのパフォーマンスに大きく差が出る場合があります。コミュニケーターのコールセンターでの"経験年数"によっても、コールの内容/質に違いが出るのです。

さらに、正社員や派遣社員、パートタイマーなど"雇用形態"によるパフォーマンスの差もあります。こうした属性ごとの品質差は、センター全体の指導方針にも影響する重要な問題です。モニタリング結果を、グループや経験年数、雇用形態など属性別に見ていくことで具体的な問題の発見や対策が可能になります。

次に、2つめのオペレーションツール改善についてですが、ツールの設計が不適切な場合、どんなに技量の高いコミュニケーターでも顧客との会話の中で「詰まる」場面が出てきます。

例えば、トーク・スクリプトにある商品/サービス内容の説明が不十分だったり、頻出する質問に対する答えがFAQにない、あるいは用意された答えが不適切だったりといったケースです。このように不適切なツールを持つセンターでは、新人からベテランまですべてのコミュニケーターが同じ問題を抱えている場合があります。

コールセンター全体のモニタリングを行うことで、個々のコミュニケーターの問題か、それともオペレーションツールによる問題かといった発生場所が判明します。逆に、モニタリングチェックの中から非常に効果的なトークを発見できることも多々あります。管理者が苦労して検討している「その一言」は現場のコミュニケーター自身が持っていることも往々にしてあるのです。

それでは、3つめの人材採用/教育計画への影響について説明しましょう。

コールセンター業界が抱える問題はさまざまだが、人的資源の流動性が高い同業界では、採用・教育が非常に大きなテーマであるのは間違いないでしょう。人材採用・教育が不適切な場合、応対品質を高いレベルで保つことは難しいし、採用・育成を見誤ると、リーダーやSVなど特定のレベルの人材不足が顕在化する場合もあります。

モニタリングをセンター全体で定期的に行うと、「どのようなレベルの人材が多いか、または不足しているか」という応対スキルの偏りがよくわかります。偏りがあれば、しかるべき教育の実施を計画することが大切です。

例えば、商品知識が不足している場合は、知識習得型の研修でレベルアップを図ればよいのです。応対スキルに加え"顧客対応マインドの向上"もコミュニケーターの育成にはとても重要です。

これは、「どのような気持ちで顧客対応に臨むか」ということであり、トークスクリプトやFAQのように形として残らない分、モニタリングでの細かい管理が大切です。管理が不十分だと、「言葉は親切だけど、対応は不親切な印象」といった事態も招くのです。

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