HOME » コールセンター運営ノウハウ » ネット読本 » モニタリング実践読本 » 6.企業視点から顧客視点への方向転換を図るには


担当者が状況をよく把握していれば、調査や分析は驚くような結果が出るものではありません。しかし、モニタリングにより、現場では当たり前に見えていた問題点やそれまで見失っていた指導ポイントを指摘し、オペレーションの方向づけを行うことができます。
モニタリングの成否はフィードバックにかかっているといっても過言ではありません。SVからコミュニケーターへモニタリングチェックシートの確実なフィードバックを指導することで、初回のモニタリングチェック業務を完了します。この事例において、モニタリングサービス導入に関して最も特徴的だったのは、アポイント獲得というミッションに対して、「企業視点」に「顧客視点」を有効的に取り入れ、方向転換をしたことです。
フィードバックの際には、「なぜ」「どういう方向に」転換するのかということを徹底的に説明するなど、具体的な対応方法を示さなければ現場が混乱すると考えた責任者からは、研修という形でチェック後のサポートを依頼されました。
そこで、「顧客視点」とは何か、これから目指す顧客対応はどういうものか、なぜそうした方向を目指すかといった内容から始まり、実際のコールについて演習を中心とした研修で指導しています。
モニタリングチェックの結果を反映した研修であったため、自分のスタイルができあがっているコミュニケーターにもかなりの理解が得られ、モニタリングチェックは一回きりでは効果がないことも認識して頂きました。その後もモニタリングチェック→フォローアップというプログラムを継続しています。
これは、同社の責任者の方のお言葉です。ご紹介します。
従前のコールセンターでは、SVが勤怠管理などの作業に追われており、応対品質チェックやコミュニケーターの教育にまで手が回っていませんでした。また、基本的にコミュニケーターは正社員ですので、年功序列というキャリアパスは存在しますが、体系だったスキルアップの仕組みはなく、社内ではコミュニケーターを営業としてとらえ、単純に経験値が結果を生むという考えが主流でした。
しかし、私はコールセンターをマーケティングの一環として考え、コミュニケーターの応対品質管理の必要性を強く感じたので、外部のサポート会社の導入を決定しました。外部要因の影響もありますが、モニタリングチェックとフォローアップ研修を実施した結果、コミュニケーターのスキルは確実に向上し、営業成績の目標達成者率は約5倍になりました。
私は、車輌の買い取りは単なる値段勝負でなく、サービス業だと考えています。当社のサービスを認めてくださるお客様の獲得が今後のビジネスの発展につながると思い、お客様に最初に対応するコミュニケーターのスキルアップを重要視しました。実際、アポイント獲得率が向上するだけでなく、最終的な成約率もアップしました。
モニタリングは、コミュニケーターにとって「鏡」のようなものだと思います。チェック結果を各コミュニケーターにフィードバックすることによって自分のトークを客観的に見ることができ、自分自身の良いところ・悪いところがわかります。また、SVにとっては、コミュニケーターに対する指導材料になっています。今後は、SVが本来の業務に集中できるよう、社内体制を見直し、総合的な応対品質のレベルアップを目指したいと思います。
というお言葉を頂きました(この内容はコールセンター専門雑誌:コールセンター・テレフォニーにおいて、掲載したものを抜粋・引用しています)。