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5.コールセンターのモニタリング:応対品質見直し事例

コールセンターのモニタリングにおける応対品質の見直しに関する事例をご説明します。この事例はマルチメディア戦略の重要性に着目し、コールセンターの立ち上げ、顧客データの整備、Webマーケティングに取り組んできたある中古車販売会社の事例です。コールセンターは車輌買い取りの受付において、非常に重要なポジションを占めており、ビジネスの根幹であるため、業績拡大を目指し応対品質の見直しを図りたいとしていました。

モニタリングチェックの実施にあたり、まずは同社コールセンターの責任者の方々とミーティングを行い、同社のビジネスプロセスについての概要と業界全体の特色、コールセンターの果たす役割について詳しくヒアリングしました。

その結果、正規の中古車販売店では、買い取り価格は車種やグレードによりある程度の幅の中で決められていることと、顧客は複数の会社に同時に買い取り価格の査定を依頼することが多いことがわかりました。

つまり、買い取りサービスでの差別化は難しく、顧客はわずかな価格差とコンタクトのタイミングで売り先を決定しており、顧客対応の良し悪しが他社との差をつける重要なポイントになっていました。こうしたミーティングの結果、買い取り価格査定のアポイント獲得という至上命題に向けて、応対品質の向上とセンターのレベルアップを目指すことになりました。

モニタリングチェックシートはフィードバックを意識して設計

センターのビジョンが固まると、具体的なモニタリングチェックシートの作成では、将来的にSVがセンター内で継続使用することを想定しています。それは、1)評価すべき重要項目(理想コール)がわかりやすい、2)採点しやすい、3)フィードバックするコミュニケーターに理解しやすい表記、という3点を重視し、チェックシート項目の設定などです。

具体的なカスタマイズ内容では、例えば声のトーン評価という項目で、一般的に求められる「明るい声」という評価指標がありますが、同センターではこのレベルは多くのコミュニケーターがクリアしているため、「信頼感が感じられる声」という高いレベルのものに変更しました。

また、SVとのヒアリングで、特定の話癖が多くのコミュニケーターに見られるという問題がありましたので、具体的なワード例を表記し矯正につなげています。評価項目は、技術的なポイントだけではなく、コールの性質上、企業側の視点(アポイント獲得)による意識が強いので、顧客視点の取り込みを目的とした項目をご提示しています。

これは、センターの方向性を大転換することになるため議論を重ねたものの、「顧客の立場に立っているか」といった抽象的な評価ポイントを設定するのではなく、具体的にしては、してはいけないことや持つべきマインドなどの評価項目を設定しています。

このように、モニタリングチェックシートは、関係者とのミーティングによってブラッシュアップできます。モニタリングチェックシートは、一度作成したら未来永劫使い続けられるものではないことを改めて指摘しています。

オペレーションは日々変化し、センターの人員も変わります。コールの内容自体や目標の設定も会社の状況によって大きく変化するため、常にひとつ上のレベルを目指してオペレーションを行っていくためにも、モニタリングチェックシートの定期的な見直し必要です。

モニタリングチェックシートが完成すると、いよいよチェックの実施に入ります。同社のコールセンターでは、目的の異なるコールが混在するので、全種類の録音が必要でした。また、評価がわかれやすい項目や、イレギュラーな現象が発生すると、その都度採点方法について検討し、チェックシートに修正を加え、評価者や評価順序による誤差を防いでいます。モニタリングチェックを完了すると、結果を内部で精査し、「個別コールのモニタリングチェックシート」、「CSV形式の結果データ」の2種類のデータを提示しています。

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